全国213万台のうち7万台――。災害の際、清涼飲料を無料で提供できる自動販売機の数だ。東日本大震災以降、自販機は「電気の無駄遣い」などと批判が高まったが、災害時に役立つ方法を模索している。ただ、使い方の理解は広まっておらず、6日で発生から2カ月となる北海道地震では混乱を招いた。
道内のほぼ全域が停電した北海道地震。約6万8千戸で水道が使えなくなった。
期待を寄せられたのが、災害対応型の自販機だ。「道の駅おこっぺ」(興部町)の自販機もその一台。「緊急時の無電状態でも飲料を供給できます」と表示があり、停電しても、緊急用の鍵で扉を開け、ワイヤを引くと飲料を1本ずつ取り出せる仕組みだった。
だが、鍵を持っていた興部町商…