気象庁は21日、午後6時31分に鹿児島県屋久島町の口永良部(くちのえらぶ)島の新岳で、ごく小規模な噴火が発生したと発表した。新岳の噴火は2015年6月19日以来、約3年ぶり。
福岡管区気象台によると、火口付近と山麓(さんろく)に設置した監視カメラで、乳白色の噴煙が約100メートル上がるのを確認したという。噴火警戒レベルは噴火前の3(入山規制)のまま維持する。同気象台は、新岳火口からおおむね2キロの範囲で、弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。
新岳では8月、山麓付近の深さ約5キロを震源とする火山性地震が急増。15年の爆発的噴火の前にほぼ同じ場所で地震があったことなどから、一時、警戒レベルを4(避難準備)に引き上げていた。
口永良部島では19日ごろから火山性地震は増加しているが、8月と同型の地震は起きておらず、レベルを上げないという。