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米、イスラム指導者の引き渡し検討 方針を転換 米報道

米NBCテレビは15日、複数の米政府当局者の情報として、トランプ政権は、トルコが2016年7月のクーデター未遂の首謀者とする在米のイスラム教指導者ギュレン師の身柄引き渡しを検討したと報じた。これまでにトルコはギュレン師の引き渡しを求めてきたが、米側は「十分な証拠がない」と応じていない。


サウジアラビア人記者がトルコで殺害された事件をめぐり、トルコのエルドアン政権はサウジに責任者の追及を求めている。報道によると、トランプ政権はギュレン師の身柄を取引材料にして、米国の中東政策の要であるサウジへの圧力を和らげる狙いがある。


ただ、米司法省はホワイトハウスの照会に、「引き渡しの根拠がなく、新証拠も見つかっていない」と回答したという。このため、政権は別の方法でギュレン師を国外に退去させることも検討したとされる。


クーデター未遂をめぐり、トルコ政府はギュレン師の信奉者団体のメンバーらの身柄引き渡しを各国に要求している。トルコ外務省は16日、朝日新聞の取材に対し、日本政府にもメンバー2人の引き渡しを要求していると明らかにした。トルコは最近、シリアで拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さんの解放に協力した。日本とトルコの間に犯罪人引き渡し条約はないが、日本側の対応が注目される。(ガジアンテップ=其山史晃)


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