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医学部入試の性差別、許さない 学部長らの会議が規範

一連の医学部入試不正を受け、全国医学部長病院長会議(会長=山下英俊・山形大医学部長)は16日、性別による点数操作は許されないとする、医学部入試についての規範を公表した。卒業生の親類枠や地域枠など各大学の実情に応じた人材を求めることは認めつつ、入学者の受け入れ方針に明示するよう求めた。


ゆがんだ医療、入試不正の背景に 「見直す契機に」


各大学は、来春の入試から、規範に沿った対応が求められる。また、文部科学省は過去の入試について、問題があれば自主的に公表するよう求めており、規範は問題があるか否かの判断材料としてもらう。


東京医科大での女子への点数操作など、受験生への不適切な対応が相次いで発覚し、会議は小委員会を設置。性別や浪人の年数、内部進学、地域枠など、様々な受験生への公平な扱いについて議論してきた。


規範では、「国民から見て公平か」「よい医療人の確保」の2点から扱いを検討。性別による一律の点数操作は「許容されない」とした。浪人の年数や年齢で評価に差を付けることも不適切と判断した。


卒業生の子らの入学枠は容認。委員長を務めた嘉山孝正・山形大参与は「親が医療人であれば医師になるのをやめにくく愛校心が強い」などと説明した。ただ、不正をうむ余地があるなどとして、要件の明示や特定の人物が合格を判定しない制度にすることを前提にした。今後さらに議論が必要だとした。


地元で一定期間働くことを条件に奨学金が受けられる地域枠は、性別を条件にしてはならないが、社会に説明可能な範囲の年齢による条件を設けることはできる。


違反した場合は、会議から除名するなどの処分対象とする。嘉山委員長は「規範は重いもので、破るのは非常に悪質と言える」と話した。


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