来年4月に投開票されるインドネシアの大統領選で、現職のジョコ大統領が「反イスラム」と批判されることに神経をとがらせている。人口の9割弱を占めるイスラム教徒の動向が勝敗を左右するためだ。反ジョコ氏の大規模デモも計画されるなか、庶民派のイメージにそぐわぬ取り締まりに乗り出している。
インドネシア大統領選、鍵握るのはイスラム勢力と若年層
選挙は2014年の前回と同じジョコ氏と野党党首プラボウォ氏の一騎打ち。プラボウォ氏を支援するイスラム強硬派の全国組織「イスラム防衛戦線」は12月2日、ジャカルタで大規模な集会を予定する。国内に700超の拠点を持つうえ、人口の約68%が関わるとの調査もあり、影響は小さくない。ジョコ氏を支持する国内最大の穏健派イスラム団体の集会で、イスラムの教義を記した旗が燃やされたことに怒り、「反イスラム」と批判している。
同戦線は2年前の12月2日、…