プロ野球オリックス・バファローズの金子千尋投手(35)が21日、大阪市内の2軍施設で取材に応じ、今季限りで退団する可能性も含めて、来季について熟考していることを明らかにした。金子の今季年俸は推定6億円とみられ、球団は来季について減額制限(年俸1億円以上で40%)を超える約5億円減となる年俸1億円を提示しているとみられる。
金子は約30分間、報道陣に揺れる胸中を明かした。
これまで球団と来季について3度話し合いをしているが、「(残留か退団の決め手について)条件面のこだわりはない」と強調した。そのうえで、「オリックスが好きだからこそ、若返りをしているチームにいていいのか。マイナスになるのではと自問自答することが多くなった」と心境の変化を語り、「自由契約を選択する可能性もあるのかなと思っています」と神妙な表情で語った。
一方、球団からは、自由契約になった際に所属球団が見つからなければ再契約を認めることも伝えられたという。金子は「しっかり考えないといけないが、あまり長引かせたくない」。今後も球団側と話し合いを続けていく中で、最善の道を選ぶことになりそうだ。
2005年に入団した金子は長年オリックスのエースとして活躍。通算120勝を挙げており、14年には沢村賞を獲得した。今季は首から背中に強い張りを訴えるなど4勝7敗の成績で終えていた。