千葉県東部の沿岸部で女性の遺体の一部が切断された状態で見つかった事件で、死体損壊・遺棄容疑で逮捕された女性の長男、山田基裕(もとひろ)容疑者(37)=同県八街(やちまた)市=が事件直前、女性から預金や不動産を譲り受けていたことが26日、捜査関係者への取材でわかった。千葉県警は事件との関連を慎重に調べている。
県警によると、山田容疑者は9月26~27日ごろ、自宅で同居していた母容子さん(75)の遺体を切断し、同県大網白里(おおあみしらさと)市や周辺に捨てた疑いがある。捜査関係者によると、山田容疑者は9月中旬、自宅の土地と建物の容子さんが所有する部分や、八街市にある別の不動産、数千万円の預金を譲り受けた。金融機関などでの手続きには容子さんも同席したという。
また、自宅は2世帯住宅だったが、別居中の妻と暮らす家を新築する計画を立て、事件後に業者に手付金を渡していた。山田容疑者は「口論になって肩を揺さぶった。朝起きたら死んでいた。遺体の処理に困ったので切断して捨てた」などと供述しているという。