トンネルの奥を進むと、赤、黄、緑のあるはずのない鮮やかな色が彩り、吸い込まれそうだ。
東京都稲城市の山岳トンネル工事現場で、掘削面をスクリーンとして地盤情報を投影する装置「切羽(きりは)プロジェクションマッピング」の試験が1年半行われ、開発が進められている。
高さ7メートル、幅15メートルの地盤に硬軟が分かる赤や緑などに色分けされた図、亀裂や断層、水漏れを示す「スケッチ」が映し出されていた。
開発する大成建設によると、これまで現場の会議室のモニターなどで行われてきた作業員の引き継ぎが、実際の地盤で可能になるという。(長島一浩)