北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相が1日、ベトナムの首都ハノイでフック首相と会談した。北朝鮮は、共産主義を掲げながら市場経済の導入に成功したベトナムの経済発展モデルに関心を抱いているとされる。フック首相は、投資や観光誘致策などについての経験を喜んで共有すると述べた。
李外相は、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の指導のもとで、北朝鮮が経済発展に向けて戦略的にかじを切っていると強調した。これに対し、フック首相は北朝鮮が米国、韓国と首脳会談を実現したことを歓迎し、朝鮮半島の非核化に向けた対話を続けるよう促した。
ベトナムは、正恩氏の異母兄の金正男氏が殺害された事件をめぐり、自国籍の女が実行犯として逮捕され、北朝鮮への不信感を募らせたとされるが、今回の首脳会談で一定の関係修復を図った形だ。