6日(日本時間7日)にカナダ・バンクーバーで開幕したフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは女子ショートプログラム(SP)があり、紀平梨花(関大ク)が今季世界最高の82・51点で首位に立ち、アリーナ・ザギトワ(ロシア)が77・93点の2位で追う展開となった。2人の4・58点差はどこから生まれたのか。
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得点はジャンプとスピン、ステップを評価する「技術点」と表現力などを評価する「演技構成点」の合計点で競う。
技術点では、紀平が5・26点上回った。高難度のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを決めたことが大きい。3回転半の基礎点8点に出来栄え点(GOE)の2・51点の加え、10・51点をマーク。これは4回転ループの基礎点に相当する。
対するザギトワは、2回転半の基礎点3・30点にGOEを加えても4・10点しか稼げていない。SPの要素である3本のジャンプのGOEで比較しても、紀平を1・99点下回った。
紀平の演技構成点が伸びたことも重要なポイントだ。GP2大会の演技構成点の平均を比較すると、紀平は32・16点で、ザギトワとは4・35差あった。だが、今大会は0・68点差に縮めた。
演技構成点でほぼ互角と考えると、紀平がフリーで3回転半を2本決めれば優勝に大きく近づくと言える。(浅野有美)
紀平梨花とアリーナ・ザギトワのSPの得点
紀平 ザギトワ
技術点47・36点 42・10点
演技構成点35・15点 35・83点
合計82・51点 77・93点