東名高速で「あおり運転」を受けて停車した一家が、大型トラックに追突されて死傷した事故から1年半。横浜地裁は14日、危険運転致死傷罪などに問われた石橋和歩被告(26)に懲役18年の判決を言い渡した。公判を通じて浮かんだのは、石橋被告が再三にわたる説得や謝罪に応じず、あおり運転と暴行を続けた結果、事故が起きた経緯だ。
父にすごむ男、「やめて下さい」叫ぶ母 東名あおり事故
あおり事故、過去に10回以上トラブル 同乗の女性証言
「被告人を懲役18年に処す」。深沢茂之裁判長から主文を告げられると、黒色のジャージー姿の石橋被告は驚いた様子をみせず、立ったまま裁判官と裁判員が並ぶ席に目を向けた。
2017年6月5日夜、石橋被告はたばこを吸うため、東名高速の中井パーキングエリア(PA)で、他の車の通路をふさぐような形で駐車した。公判での供述によると、ワゴン車で通りかかった自動車整備業の萩山嘉久さん(当時45)=静岡市清水区=からそのことを注意され、「カチンときた」。文句を言うため、嘉久さんの妻友香さん(当時39)が運転するワゴン車を猛スピードで追いかけた。
「くだらん。何回同じことする…