中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部がカナダで逮捕された事件で、中国政府は幹部の保釈後も米国とカナダ政府への批判を強めている。13日には駐カナダの中国大使が地元紙への寄稿で「政治的陰謀だ」と激しく糾弾。米国も譲る気配は見せておらず、カナダも巻き込み対立はさらに激化しそうだ。
カナダ当局は1日、米国の要請を受けて華為の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者を逮捕。カナダの裁判所は11日に孟氏の保釈を認めたが、今後も米国への身柄引き渡しをめぐる手続きがカナダで続くため、中国政府は即時釈放を求めている。
中国の盧沙野・駐カナダ大使は13日、地元紙グローブ・アンド・メールに寄稿し、「事件は単純な司法案件ではなく、政治的な陰謀だ。中国のハイテク企業に対する国家権力を利用した米国の魔女狩りだ」と強く批判した。カナダにも「中国人の(カナダに対する)イメージは良かったが、今回の件でがっかりしている」と不満を示した。
今回の寄稿に中国共産党や政府…