9月下旬、オランダ西部ウエストランドの温室では、外国人労働者がフリージアの収穫に追われていた。その一人、ポーランドから来たシルビア・キエルセさん(28)は「ここで働くのは楽しい」と笑顔だ。毎年のようにオランダの農場に働きに来るという。
勤務時間は午前7時から午後3時で、給料は社会保障費など込みで時給17ユーロ(約2180円)。この農業法人の従業員38人のうち、31人が派遣業者を通して雇用する外国人だ。7年続けて働きに来るポーランド人もいるという。
4代目社長のマリヌス・ホフランドさん(41)は「子供のころ、農場で働いていたのはほとんどオランダ人だった」。変わったのは2000年ごろからだ。求人を出しても3回連続でオランダ人の応募がなかった。花を傷つけないため、細かな作業が必要で、機械化もできなかったという。
窮地を救ったのは、欧州連合(…