北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星(ファソン)15」(射程1万3千キロ以上)を発射した昨年11月29日を、「国家核戦力完成の日」として市民に宣伝していることがわかった。朝鮮労働党が市民向けの講演会で使う「扇動資料」を朝日新聞が入手した。北朝鮮は11月29日、国外向けサイトで「国家核戦力完成」に触れたが、国内向けの宣伝が確認されたのは初めて。
資料では、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は最近、「昨年の突出した成果は、国家核戦力完成の歴史的大業の成就だ」と語ったと明記。昨年7月4日、28日の弾道ミサイル発射と同9月3日の核実験も取りあげ、「世界が認める戦略国家の地位に上った」と主張した。
さらに、今年の米中韓との首脳会談については、「朝鮮半島と周辺地域の緊張緩和と平和に向けた新たな気流が形成された」と評価した。だが、北朝鮮の非核化についての言及はいっさいなかった。
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