2015年7月に中国の人権派の弁護士が一斉に拘束された事件で、約3年半たっても裁判が開かれない弁護士の妻ら4人が17日、そろって頭を丸めて裁判所に抗議した。中国語で「無髪」と「無法」は同じ「ウーファー」という発音のため、「無髪はいいが、無法はダメ」とユーモア精神を発揮しながら長期拘束の異常さを訴えた。
中国、人権派弁護士への圧力巧妙化 拘束よりも登録抹消
丸刈りにしたのは、国家政権転覆罪に問われた北京の王全璋弁護士(42)の妻、李文足さん(33)ら4人。最初に拘束された人たちの裁判はほぼ終わったが、昨年2月に天津で起訴された王氏の裁判は開かれず、家族が依頼した弁護人とも面会できていない。
4人は屋外で気温5度の寒さの中、順番にバリカンで頭髪を丸刈りにした後、「法に従って裁判を開いて」と最高人民法院(最高裁に相当)に31回目の抗議に行ったが、門前払いにされた。李さんは「裁判官が法律の期限を過ぎても裁判を開かないことに失望しているが、あきらめず訴えたい」と話した。(北京=延与光貞)