米フェイスブックの個人情報流出問題を巡り、米国ワシントンDC(特別区)のカール・ラシン司法長官は19日、同社が消費者保護を怠ったとして賠償金や制裁金、改善策を求めてワシントンの裁判所に提訴した。特別区や州の司法長官がこの問題でフェイスブックを提訴するのは初。今後同様の提訴が続く可能性がある。
今回の訴訟は、フェイスブックが2016年の米大統領選で英選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ」に最大8700万人の個人情報を流出させた問題を受けたもの。ワシントンDCは特別区の住民の半数近い約34万人の個人情報が流出したとして賠償を求めている。フェイスブックは最大で17億ドル(約1900億円)の支払いを求められる可能性がある。提訴を受けフェイスブック株の19日の終値は前日比7・25%減と急落した。
フェイスブックの個人情報流出を巡る調査は全米の30以上の州が行っている。(サンフランシスコ=尾形聡彦)