高難度のジャンプだけが、フィギュアスケートのだいご味ではない。5年ぶりに全日本選手権の舞台に戻ってきた高橋大輔(関大ク)は、そのことを再認識させてくれた。
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2010年バンクーバー五輪で銅メダルを獲得する原動力になった、氷に吸い付くようなスケーティング技術は、32歳になっても健在だった。22日の男子ショートプログラム(SP)で、代名詞のステップはレベル3と取りこぼしたものの、演技構成点は首位の宇野昌磨(トヨタ自動車)と0・11点差の45・14点。パフォーマンス(9・14点)、振り付け(9・11点)、音楽の解釈(9・25点)と5項目中3項目で9点台を並べた。
高橋本人も演技後、「今季の中で一番、感情を入れられて、滑りとして悪くないプログラムを見せられた」と語った通り、演技構成点は優勝した11月上旬の西日本選手権よりも3・19点上乗せした。ジャンプも冒頭のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプの着氷がやや乱れたが、大きなミスなく演じ、全体3位の技術点(43・38点)を獲得した。
高橋の好発進の背景には、今季…