今年の高校野球をわかせた2人が、思い出の地の札幌で決意を新たにした。27日、小学生によるNPB12球団ジュニアトーナメントが札幌ドームで始まり、ドラフト1位でプロ野球へと進む大阪桐蔭高の根尾昂(あきら)(中日)と、藤原恭大(きょうた)(ロッテ)が始球式を務めた。
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この大会は、12球団が本拠地域の小学生を選抜してジュニアチームを結成し、元プロ選手が指揮を執って試合する。6年前、今回と同じく札幌であった大会に岐阜出身の根尾は中日ジュニアの一員として出場。投手として128キロの直球を投げたが、「すぐ負けたので……。大会までにチームが出来上がっていく様子のほうが印象深い」。大阪出身で、オリックスジュニアの選手だった藤原は本塁打を放つなど活躍した。「大きな舞台で試合ができた自信は、今につながっている」と振り返る。
年明けには球団選手寮への入寮や、合同自主トレと、プロの生活が始まる2人。藤原は1軍に入れば、札幌ドームで試合する機会も増える。「小学生のころも思ったが、広い。センターも、今の自分じゃ(打球が)入らないなと思った」と、さらなる成長の必要性を痛感した。
一方の根尾は、野球の置かれた現状を鋭く感じ取った。「僕らのとき、(大会の)ベンチ入りは18人だったのに、16人になっていた。野球をやる子どもが少なくなっている。プロの野球をみて、『野球をやりたい』と思ってもらえるような選手になりたい」。あこがれの存在になることを誓った。(山下弘展)