北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が30日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領に親書を送り、状況を見ながら2019年にソウルを訪問する強い意思を示した。韓国大統領府が発表した。韓国が期待した年内のソウル訪問が消滅したなか、正恩氏は親書を通じて良好な南北関係を維持したい思惑を示した。
大統領府の発表によれば、親書の中で正恩氏は、年内のソウル訪問を望んだが、実現できずに残念だったと強調。19年には文氏とたびたび会い、朝鮮半島の非核化問題の解決や平和繁栄をめぐる協議を行う考えを示したという。
正恩氏は、両首脳が今年3度の南北首脳会談を通じて、長い対決の構図を変え、軍事的緊張から脱した意義を強調したという。(ソウル=牧野愛博)