福岡市東区の筥崎宮(はこざきぐう)で3日、新春恒例の神事「玉せせり」があった。氏子ら約330人が締め込み姿で参加。初詣客が見守るなか、触れると幸運を授かるという木製の玉(直径28センチ、重さ8キロ)を奪い合った。
玉はお神酒を注いで清められ、筥崎宮から約250メートル離れた末社の玉取恵比須神社へ。そこから引き返す形で、子どもから大人へと競り合いを繰り広げた。楼門で待つ神職に玉が手渡されると熱気は頂点に。浜組と陸(おか)組に分かれて一年を占う習わしで、浜組が玉を納めて「豊漁」と出た。
初めて参加した団体職員の松村健作さん(33)=北九州市若松区=は「始まると体が熱くなり、自然に『オイサ!』と声が出た。いい年にしたい」。(貞松慎二郎)