150カ所を訪ねたサラリーマンのトンネル探究家・花田欣也さん(57
闇の先の別世界にいざなわれて約30年。今月、明治期の宇津ノ谷トンネル(静岡)などを歩く初めてのツアーを企画した。峠の中腹で「トンネルが近づくとワクワクします。それがこの辺り」などと笑いを誘いながら20人をガイド。年明け1月と5月にも静岡や滋賀のトンネルツアーをする。
東京生まれ。幼いころから押し入れに入るのが好きだった。大学を出てJTBに入社。30歳のころ添乗先でキリシタン墓地の先の獣道に入ると、トンネルの暗い口が待ち構えていた。ゾクゾクする衝撃を受け、探究を重ねる。今は出向先の地域活性化センターで働く傍ら、週末に山中を訪ね歩く。もう全国約150カ所になった。
「好きなのは先が見えず、長く…