シリアからの米軍撤退を表明したトランプ米大統領が、軌道修正を強いられている。共闘してきたクルド人武装組織を見捨てることになると批判され、撤退時期や条件を徐々に変更。この組織と対立するトルコは米国への反発を強めている。
ボルトン米大統領補佐官は8日、トルコの首都アンカラでトルコ高官と協議した。トルコ訪問に先立ち、米国のシリア撤退について過激派組織「イスラム国」(IS)掃討のために共闘してきたクルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)の保護が条件となると表明しており、こうした考えを伝えたとみられる。
トルコはYPGをテロ組織と認定しており、エルドアン大統領は8日の演説で、ボルトン氏の条件を一蹴。「我々にとってISもYPGも違いはない。シリアのテロ組織を消滅させる軍事作戦の準備は整っている」と強調した。
米軍のシリア撤退については、…