プロ野球の西武で今季から新主将に就任した秋山翔吾(30)が11日、静岡県下田市で自主トレーニングを公開した。西武の若手選手らと一緒に参加したのは、女子プロ野球の選手たち。異色の合同練習で、シーズン最多安打記録を持つ打撃の技術や守備のコツを伝授した。
西武・秋山、打撃「しっくりこない」 2年前の苦悩とは
「もう少しバットを寝かせたほうがいい」「下半身が出るのが速いな」
ティーバッティングの練習をする女子選手の後ろに立ち、秋山がアドバイスを送る。「美人過ぎるプロ野球選手」と呼ばれて話題になった埼玉アストライアの加藤優(23)は、打撃練習をする秋山の姿をさまざまな方向からスマホで撮影して何度も見返した。「めちゃくちゃ貴重な経験。なかなか男子のトップレベルの選手とできることはないので」
静岡出身の選手がいることなどがきっかけで集まったのは、加藤を含む女子選手6人。自ら「世話焼き」という秋山は「やりたいという気持ちに応えたい」と全面協力した。
「見ないと何もいえないから」と自主トレ前から参加する選手の打撃映像をユーチューブで探し、それぞれの選手の特徴や課題を出身地、生年月日などとともにノートに1人ずつメモした。練習後は食事に誘い、打席での気持ちの切り替え方などを伝えた。
埼玉の山崎まり(29)は「女子プロ野球はまだ男子の指導者が少ない。練習の引き出しの量の多さ、考え方、どれをとっても勉強になる」。一方の秋山は「砂浜ダッシュとか、常に一生懸命なので僕たちも妥協できない。いい刺激もらってます」。充実感を漂わせた。(照屋健)