[PR]
関西の百貨店のバレンタイン売り場が相次いでオープンし、今年の商戦が本格化している。ここ数年、自分のためにチョコレートを買う客が増えており、その場で食べるイートインコーナーも拡大している。
週末を迎えた25日夕、大阪市中心部の阪急百貨店うめだ本店のバレンタイン売り場は、大勢の客でごったがえしていた。各売り場に点在していたイートイン商品を1カ所に集めたのが今年の特徴だ。
阪急百貨店うめだ本店に設けられたイートインのスペースでは、ソフトクリームを食べる人の姿が目立った=2019年1月25日夕、大阪市北区
以前は売り場への呼び水に過ぎなかったイートイン商品は、自分のための購入が定着した最近では、売り上げの面でも主力になってきている。
阪急うめだ本店の担当者は「(バレンタインデーまでまだ時間がある)会期前半にチョコレートの下見で来店される方にも、イートインの商品なら買ってもらえる」。このため年々スタートが早くなり、商戦は長期化している。
23日に売り場を開いた高島屋大阪店(大阪市)も、イートインスペースを昨年の約3倍に広げている。昨年はソフトクリームだけだったメニューも、ワッフルやパフェ、クレープなど計30種類に増えた。チョコレートといっしょにワインを楽しめるバーカウンターを設けるなど、工夫している。
高島屋大阪店ではチョコレートとワインをいっしょに楽しむことができる=大阪市中央区
他店に先駆け、18日からフェアを始めた近鉄百貨店あべのハルカス本店(同)も、チュロスなどその場で食べられるスイーツを増やした。2017年は前年比25%増、18年は同44%増とイートインの売り上げが着実に伸び、特設会場の売り上げ全体の1割ほどに達した。プレゼントの購入と違い、「何回もお店に足を運んでもらえる」(広報)ため、工夫次第でまだまだ伸びるとみている。(久保田侑暉)
近鉄百貨店あべのハルカス本店では、チュロス(左上)などの商品を増やした=大阪市