アサヒ飲料の乳酸菌飲料「カルピス」が今年、発売から100周年を迎える。「健康的なおいしさ」をうたい、なお販売量を増やしているロングセラー商品の「次の一手」は――。
カルピスは1919年7月7日に発売。生乳を乳酸菌で発酵させたモンゴルの白い飲み物にヒントを得て開発された。180ミリリットルの牛乳が10銭だった時代に、カルピスは400ミリリットルで1円60銭で売り出した。それでも「水で薄めて飲むから経済的」などと新聞広告で宣伝し、消費者の支持を得ていった。
「初恋の味」というおなじみのキャッチコピーは、1922年に新聞広告に登場した。「甘くて酸っぱいカルピスは、初恋の味だ」と、カルピスの創業者の知人から提案があったとされる。
その後、オレンジ風味(1958年)やカルピスソーダ(1973年)などの関連商品が投入されてブランドは広まったものの、1980年代以降、自動販売機やコンビニでの清涼飲料水の販売が主流になると、家で薄めて飲むカルピスにとっては逆風に。
だが1991年、薄めずに缶や…