全国の百貨店が今年も、冬のセールの第2弾に踏み切った。冬物が更に値下げされたり、これまで定価だった商品が値下げされたりした。消費喚起を目的に日本百貨店協会が昨年から実施しており、今回は加盟する150を超す店が開催。暖冬で鈍かった衣料品の販売てこ入れにつなげたい思いもある。
29日まで実施した高島屋は全国17店舗すべてで「プレミアムウィンターバザール」を開催。3割引きだった商品を半額にしたり、2割引きのカシミヤセーターを2枚買うとさらに10%オフにしたりした。
2月6日までの京王百貨店、18日までのそごう・西武など、月をまたいで続ける百貨店もある。
百貨店に出店するアパレル大手も、「集客につながる」とセールの第2弾を評価する。「防寒品を売り切り、同時に春物にも手を伸ばしてもらう機会にしたい」という。
ただ第1弾より小規模な場合が多く、高島屋新宿店も「セールの規模は第1弾の3分の1程度」。別の百貨店の担当者は「アパレル企業やブランドごとに取り組みがまちまちでお客様にとってわかりづらい。効果はわからないが、協会から声をかけられると断れない」と話す。
第2弾の取り組みは、国などが早帰りと消費喚起を促進する「プレミアムフライデー」に合わせて始まった。昨年は告知不足や、台風の影響で苦戦した地域も。25日のオープニングイベントに参加した同協会の赤松憲会長は「認知度は課題。繰り返し実施し、バレンタインやハロウィーンのように定着させたい」と話した。(高橋末菜)