女性に欠かせない生理用品について、選択肢を増やそうという動きが出てきた。メーカーや若手起業家などが、月経カップなどなじみの薄い生理用品を広めたり、シンプルなパッケージのものを提案したりしている。専門家は、改めて生理について考え直す「第3次ブーム」が来ているという。
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東京・渋谷の青山ブックセンター本店に、ナプキンやタンポンなどが、ジェンダーに関する本と共に並ぶコーナーが登場した。置かれた生理用品は、量販店では見かけない、シンプルなデザインのものや、量販店では取り扱いの少ない月経カップなどもある。29日までで、来月には大阪でも開催する。
企画したのは、「illuminate」(イルミネート)代表で起業家のハヤカワ五味さん(23)。ハヤカワさんは、現在売られている生理用品の形態やデザイン、売られ方が画一的だという。「今は文房具を選ぶのに、文房具屋さんがなくてボールペン屋さんしかない状態。様々な選択肢から選べる世界になってほしい」。
イルミネートのメンバーのデザイナー、minaさん(24)は2年前、多摩美術大の卒業制作でナプキンのパッケージをデザインした。グレーと白でごくシンプルなもの。「既存の花柄やハートで彩られたパッケージを『ぴったりくる』と感じる女性ばかりではない。(心と体の性が異なる)トランスジェンダーで、男性という意識があるけれど生理がくる人たちも手に取りやすいものが必要」
欧米では下着型の生理用品や、シンプルなパッケージでの生理用品のサブスクリプション(定期購入)サービスなど、生理にまつわるベンチャー企業が相次いでいる。
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