日本相撲協会は1月31日、鳴戸部屋に所属する三段目の力士(20)が未成年の弟弟子に暴力を振るったと明らかにした。師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)の監督責任を含めて処分を検討する。
協会によると三段目力士は、弟弟子が身の回りの片付けをしないと腹を立て、昨年9月ごろから「罰」の名目で柔道の絞め技をかける暴力を繰り返した。昨年12月以降は、別の力士に命じて弟弟子へ絞め技をさせて、失神させたという。
被害を受けた弟弟子が部屋関係者に報告して発覚。1月13日に確認した師匠が同日中に協会に報告した。暫定措置として三段目力士は初場所の出場を自粛させられた。
協会では一連の暴力問題を受けて、コンプライアンス委員会(委員長=青沼隆之・元名古屋高検検事長)を設置。昨年12月に作った「暴力禁止規程」は地位ごとの処分の目安を示しており、幕下以下は「出場停止のほか、譴責(けんせき)、または懲戒に至らない注意処分なども選択し得る」としている。