ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に昨年登録された宮城県登米市の火伏せの奇祭「米川の水かぶり」が2日、登録後に初めて開かれた。
「男鹿のナマハゲ」などと並ぶ「来訪神」の一つ。地元の男衆が裸にわら装束をまとい、顔にすすを塗って、火の神の使いの化身「水かぶり」になった。「ホーホー」と奇声をあげながら、手おけの水を家々の屋根にかけて回った。
同市東和町米川の建築会社員千葉久志さん(70)は「過疎化が進む町だが、世界に注目されて観光客が来てくれたらうれしい」と笑顔で話した。火伏せのお守りとされる装束のわらを、今回も持って帰るつもりだという。(山本逸生)