鋳物メーカーの愛知ドビー(名古屋市)が1月末から、人気のホーロー鍋「バーミキュラ」を米国で売り出した。自動調理できるタイプも販売。世界展開を本格化させ、2022年ごろまでに現在5%の海外売上高比率を4割まで高める。
バーミキュラは密閉性が高くて食材から出る水分だけで調理できる。1年3カ月待ちの時期もあったが、今は解消され、市内の工場で月間1万2千個を生産している。自動調理できるタイプも含めて18年末までに50万個を受注した。海外に向けては、台湾やシンガポールなど一部の国・地域での代理店販売のみだった。
米国向けは、鍋が300ドル(約3万2千円)、自動調理タイプは670ドル(約7万3千円)の商品を扱う。いずれも容量は約3・7リットル。今後1年で1万500個の販売をめざす。現在は自社オンラインショップで取り扱っているが、米百貨店への出店も検討。今年中にアジアへ販路を広げ、20年には欧州でも売り出す。世界展開が進めば製造設備の増強を考える。(細見るい)