暴力を受け、誰にも相談できず、警察にも行けなかった――。死亡した千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)の母親なぎさ容疑者(31)が友人女性へ送っていたLINE(ライン)のメッセージや女性の証言からは、父親の勇一郎容疑者(41)による娘への暴力を止められなくなり、孤立していた様子が浮かぶ。
小さないのち 連載「児相の現場から」
「止めないのは虐待と同じ」心愛さん母も逮捕、周り衝撃
女性は事件後の1月26日朝から27日夜、なぎさ容疑者と十数回、LINEでやりとりした。
勇一郎容疑者による心愛さんへの暴行について尋ねると「初めは、私の見ていないところでやってたと思います。後から心愛から聞かされてるので…私も止めに入った時に、何度か暴力受けてます」と返信。「頼れる人いなかったの」との問いには「千葉には誰も知り合いいないので、誰にも相談できなかったし、警察に行こうとした事もあったけど、結局行けませんでした」と答えていた。
始まった時期については「多分千葉に引っ越してきて、しばらく経ってからだと思います」と説明し、事件について「私が助けてあげられなかったから悪いんです」「どうにかしたいけど、どうする事もできませんでした」とした。
一方、「元々暴力はあったのか」と聞くと「はっきりは分からない」と返され、女性は「まるでひとごとだ」と感じたという。
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