移設工事が続く東京メトロ銀座線渋谷駅(東京都渋谷区)で7日未明、新たなホームを覆う屋根の設置工事が報道公開された。JR渋谷駅の東口広場と明治通りの上空に設けられる新ホームは2019年度中に利用が始まる予定だ。
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同駅は谷状の地形を反映し、地下鉄でありながら東急百貨店の3階にある。1日約22万人が利用しているが、1938年の開業以来大規模な改修はされておらず、エスカレーターもトイレもない。
移設工事は周辺の再開発に伴い、2009年1月にスタート。この日は、線路上に設けた作業台であらかじめ組み立てたM字形の屋根の一部(幅28メートル、高さ7・7メートル、長さ22・5メートル)を、新ホームを覆う位置にスライドさせる工事が行われた。8月中旬には全長110メートルの屋根が完成するという。
完成後、ホームは現在地から約130メートル表参道側に移る。また、乗車用と降車用に分かれた現在の2面構造から、2本の線路に挟まれた「島式」にリニューアルされ、幅も1・7倍に広がる予定だ。
東京メトロ工務部の三丸力課長は「古い駅のため、階段ばかりで利用者にはご不便をかけていた。銀座線を営業させながらの難工事だが、バリアフリーなど利用しやすい駅に変えていく」と話した。(細沢礼輝)