ロボット掃除機が電気ストーブを勝手に押して動かしたことが原因とされる火災が今冬、東京都内で2件確認された。東京消防庁が8日、発表した。いずれもけが人はいなかったが、現場の調査や火元住民への聞き取りに加えて実験でも裏付けられたとして、同庁が注意を呼びかけている。
発表によると、昨年12月、マンションの一室で電気ストーブが接触し、ソファが焼けた。ストーブは元々ソファから約50センチ離れた位置にあったが、住人は室内の別の部屋にいたままロボット掃除機に掃除を任せていたという。
今月に起きた別のマンション火災でも、机の下にあった電気ストーブがロボット掃除機に押されてタンスに接触し、室内約20平方メートルが焼けた。住人はロボット掃除機を動かしたまま外出していたという。
同庁の実験映像では、ストーブをめがけて進んだロボット掃除機がストーブを押して動かし、ソファに接触させて離れる様子が確認できる。ストーブのコードを巻き込みながら位置を変えた例もあった。担当者は「ロボット掃除機を使用する際はストーブの電源コードを抜くなど、安全に注意してほしい」としている。