俳優の新井浩文容疑者(40)が強制性交の疑いで逮捕され、出演した作品が続々とお蔵入りしている。映画は公開が中止され、放送後にネットで見ることができたドラマも配信停止になった。世論の反発などを考慮しての対応だが、過去の出演作まで封じるのは行き過ぎだとの声も上がっている。
新井容疑者が1日に逮捕されると、6月に公開が控えていた出演映画「台風家族」を配給するキノフィルムズは同日夜に早くも公開延期を発表。7日には昨年の出演映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」のDVDが発売延期に。8日には日活が年内に公開予定だった主演映画「善悪の屑(くず)」も公開中止を発表した。
日活の担当者は「事件の内容と社会的影響に鑑みて、重く受け止めるべきだ」との考えから判断したと話す。原作者で漫画家の渡邊ダイスケさんも「関係者の方々には被害にあわれた女性が、これ以上傷つかないよう守って頂きたいと思います。(中略)映画の今後について考えるのは、その後です」とツイッター上で心境をつづった。
作品の公開を自粛する動きは、過去の出演作にまで及ぶ。NHKは「NHKオンデマンド」で大河ドラマ「真田丸」やドラマ「フェイクニュース」など、11作品を配信停止に。フジテレビも「モンテ・クリスト伯」など7作品を配信停止とした。NHKは「総合的に判断した結果」とし、「世の中がどうみているのか」を重視したと説明。フジも「社会的影響などを考え、総合的に判断した結果」だという。
お蔵入りの背景にどんな事情が…