東海地方で映画やテレビドラマのロケーション撮影が相次いでいる。東京からの利便性や、ロケ地としての魅力が呼び水になっているうえ、ロケの誘致や支援をするフィルムコミッション(FC)の存在感が大きいという。
都会も自然も撮影可 エキストラも集まりやすく
「本番入りまーす!」
6月下旬の夜、名古屋市熱田区の神宮前商店街。人垣の中からスタッフの声が響いた。来年公開予定の映画「名も無い日」の一シーンの撮影だ。
熱田区出身の映画監督、日比遊一さんがモニターをのぞき込む。カメラの前には2人の俳優が並び、ゆっくりとアーケードの下を歩いていた。主演は「大物映画俳優」(関係者)。公式ホームページなどで今後発表する予定だ。
5月末から約1カ月間、監督の希望で多くのシーンが名古屋で撮影された。制作関係者の一人は「東京だとエキストラのドタキャンも少なくない。名古屋では皆さんがとても協力的で助かっています」。
約300人必要だったというエキストラの募集を助けたのが「なごや・ロケーション・ナビ」。名古屋観光コンベンションビューロー(名古屋市中区)にあり、FCの活動を2001年から続けている。
近年は年約200件の問い合わ…