ヒーローに助けられるか弱きヒロインはもう時代遅れ、ヒーローを叱咤(しった)し、励ましながら引っ張っていく。ハリウッド映画が描く女性像が様変わりしている。米国の俳優アンバー・ハードさんが、現在公開中の「アクアマン」で演じる海底国の王女メラは、主人公アクアマンの最強の相棒だ。映画は全世界で興行収入が1200億円を突破して大ヒット中。DV被害者の支援など人権活動家としても知られるハードさんにハリウッドの現在を聞いた。
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――主人公のアクアマンはどちらかというといい加減な性格で戦いには消極的。一方でメラは責任感が強く、アクアマンを奮い立たせてストーリー全体を引っ張っていますね。
ハリウッド映画が長年描いてきたヒーロー像が、まさに変化している。私はこのメラという女性像が、性の権利を巡って変わりゆく世界に対するハリウッドからのある種の答えだと思います。
前作の「ジャスティス・リーグ…