11日午前5時半ごろ、熊本市中央区安政町の腕時計販売店で、「店の侵入警報が作動した」と警備会社から110番通報があった。熊本中央署によると、地階の売り場の壁に取り付けられたガラス製のショーケース一つが割られ、中に保管していたロレックスなどの高級腕時計約60点(約4300万円相当)がなくなっていた。同署は高額窃盗事件とみて調べている。
署によると、店の裏手の地面近くに地階の排煙窓(縦約30センチ、横約50センチ)があり、このガラスが割られていた。ほかに侵入した形跡はなく、この排煙窓から侵入したとみられる。通報の約10分後には警察官が駆けつけたが、既に犯人の姿はなかったという。
現場は熊本市中心部の繁華街で、百貨店などが並ぶ通り沿い。署によると、ビルの地階と1階、中二階が売り場となっていた。地階の売り場に特に高級な時計が置かれていたことから、事前に店の構造を調べていた可能性もあるとみて捜査している。(吉備彩日)