東京電力は14日、福島第一原発2号機で13日に行った溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)に装置で触る炉内調査を撮影した動画を公開した。装置がデブリとみられる小石状の塊をつまみ、持ち上げる様子などが映し出されている。
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調査では、伸縮式の棒状の装置を原子炉内に入れ、ゲームセンターのクレーンゲームのアームのような器具(長さ3センチ)を格納容器の底までつり下ろした。その様子を器具の先端部分に取りつけられたカメラで撮影した。底部など計10カ所でデブリをつまみ、このうち7カ所で直径1~8センチの小石状の塊や構造物を持ち上げることができた。粘土状に見えるデブリは持ち上げられなかった。
一連の映像のほか、放射線量や温度などのデータをもとにデブリの性質を解明する。2019年度後半に予定する少量のデブリ採取や、21年から本格的に始める計画のデブリの取り出し作業に向けた装置などの開発に生かす。(川田俊男)