東海道新幹線のほぼ全駅で15日朝から、自動券売機が使用できなくなるトラブルが相次いだ。JR東海は、駅員用の端末を使うなどして発券を続けたが、利用客の多い新横浜駅や名古屋駅などでは、窓口に列ができた。午前中のダイヤに影響は出なかった。
JR東海によると、新幹線の自動券売機で自由席特急券を往復で購入しようとすると、帰りの切符を購入する画面で券売機が動作しなくなるトラブルが発生した。同じ操作をしたことで、複数の券売機が使用できなくなった駅もあった。JR関係者によると、各社が共同で運用する発券システムを14日に改修したが、トラブルとの関連性や原因はわかっていないという。
JR東日本や西日本によると、東北新幹線や山陽新幹線などの駅でも同様のトラブルが相次いだ。券売機を再起動させると他の操作はできるようになるため、JRは自由席を購入する客を有人窓口に案内するなどして対応した。(細沢礼輝)
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名古屋駅では、一部の券自動売機で当日の大人1人の片道分しか購入できなくなるトラブルが起きた。
券売機には「システム不具合のため」などと書かれた掲示が張られ、駅員が有人の販売窓口に案内していた。窓口には列ができたが、目立った混乱はないという。
就職のための住まい探しで名古屋市に来て戻る途中だという東京都江戸川区の大学生柳瀬晴貴さん(22)は「窓口に列ができていたので一時はあきらめた。今日は戸惑ったので、こういうことは起きてほしくない」と話した。