M&A(企業合併・買収)を凍結し、グループの再編を進めているトレーニングジム大手のRIZAP(ライザップ)グループ。膨らみすぎたグループをどうスリム化し、経営を立て直すのか。再建への「コミット」を、瀬戸健社長に聞いた。
――2019年3月期中に構造改革の損失を確定させる、と2月14日の会見で発表しました。あと1カ月半ですが、間に合いますか。
「買収後、ほったらかし」 ライザップ赤字転落の舞台裏
「(不採算のグループ会社の)売却がクローズアップされるが、撤退や清算も含めて多くの選択肢を用意している。改革は2年や3年もかけてやることではない。損失があるのであれば一日も早く出すということが、株主や社内に対しても誠実なのではないかと考えている」
――昨年11月に通期の純損益を70億円の赤字に下方修正しました。さらに修正する可能性もありますか。
「あり得る。来期に持ち越すと来期の数字が減る。それなら前倒しするということだ」
――下方修正を発表して以降、傘下企業を見てまわっていますよね。
「80社超のうち、半分以上の企業は回ったが、その7、8割は一般客を装って行きました。業務で視察すると『いらっしゃいませ』と言われるのに、一般客として行くと言われないこともある。やっぱり行かないと分からない。以前は現場があまり見えていなかったという点は反省している」
――今年1月から取締役を12人から5人に減らし、社外取締役がそのうちの3人を占める体制に変えました。どんな狙いがあったのですか。
「社長がすべて正しい判断ができれば別だが、そうでないこともたくさんある。社外取締役が多い方が牽制(けんせい)がきく。監督と執行の役割を分離すべきだと考え、執行役員制度を併せて採り入れた」
――瀬戸社長は代表取締役社長…