韓国文化体育観光省は21日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪で銀メダルを取った韓国カーリング女子チームの指導陣を巡る不正疑惑の監査結果を発表した。代表監督の一族が暴言や大会の賞金独り占めなどの不正を働いていたとし、関係者を処罰すると同時に、一部の関係者を警察に告発した。
監査結果によれば、代表監督と、夫のカーリング混合ダブルス監督、代表監督の父親の韓国カーリング連盟副会長らが結託し、様々な不正を働いていた。
代表監督らは暴言を吐いたり、選手宛ての小包を無断で開けたりした。インタビューでは、指導陣への感謝の言葉を入れるよう強要したという。2015年以降の様々な大会賞金計3080万ウォン(約300万円)を横領したほか、褒賞金5千万ウォンを選手に支給しなかった。
このほか、補助金の不正使用や指導陣の知り合いを不正に採用していた事実も確認されたという。
平昌五輪で「メガネ先輩」の愛称で有名になった、スキップの金ウンジョンさんら選手5人が昨年11月、記者会見を開いて指導陣の不正を告発。「このままではチームが存続できない」と訴えていた。(ソウル=牧野愛博)