バングラデシュの首都ダッカ旧市街で20日夜、化学製品の倉庫やビルなどが焼ける大規模な火災があり、これまでに女性や子どもを含む70人の死亡が確認された。約50人が負傷して病院に運ばれた。
地元メディアによると、現場は建物が密集する地域で、店舗や倉庫、住宅などが並んでいた。建物の間の道も狭い上、渋滞が重なり、多くの人が逃げられなかったという。
火災の原因は明らかになっていないが、電気回線がショートして化学品に燃え移った可能性が指摘されている。ガスシリンダーが次々に爆発するような音も聞こえたという。
この地区では、2010年にも120人以上が死亡する大規模な火災があり、届け出のない違法な工場や倉庫の移転を求める抗議の声が上がったが、改善されなかったという。(ニューデリー=奈良部健)