妊娠中に薬を使うことで、子どもに悪影響が出るのではと心配する妊婦は少なくない。そんな中、妊婦への処方を避けるよう求められてきた薬の使い方の見直しが進んでいる。海外の使用例などから、条件を満たせば安全に使用できるとわかったからだ。妊娠と治療の両立につながると期待されている。
東京都に住む女性(46)は19歳の時に38度以上の発熱が約1カ月続き、「全身性エリテマトーデス」(SLE)と診断された。体を外敵から守るはずの免疫が自分の体を攻撃する難病で、症状を抑えるステロイド剤などを使い始めた。
32歳で結婚。妊娠でSLEの症状が悪化する恐れがあると聞きあきらめていたが、30代後半に主治医から「出産できるかもしれない」と言われ、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)を紹介された。
村島温子・妊娠と薬情報センタ…