改元に伴う10連休が27日から始まる。5月6日までで、1948年の祝日法施行以来、最長となる。市民の暮らしに影響がでないよう、行政や企業などが対応を進めている。
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「仕入れは問題ないですよ」。「スーパーさんよう」(東京都足立区)の新妻洋三社長(72)は連休中も店を開ける。仕入れ先の市場は臨時で開く日もあり、野菜や魚といった生鮮食品の入荷に影響はない。コメは配送業者が休業するため仕入れられないが、すでに10日分の入荷を済ませた。気がかりなのは客足だ。今回の10連休、旅行業界も活況で、「店に閑古鳥が鳴くのは怖い。仕入れても生鮮食品は売り切らないと全部損になっちゃう」。入荷量の調整に気を回す。
急な体調不良やけがの場合、どうすればいいのだろう。連休中に受診できる医療機関については各都道府県がまとめ、厚生労働省のホームページからたどることができる。家の近所や旅先の医療機関を調べたり、普段使っている薬を連休前に補充したりしておくのも一案だ。
仕事が休めない人は子どもの保育先が心配だ。国は連休中に一時預かりサービスを行う施設への補助金を増額し、保育士を確保しやすい環境を整えた。アルバイトや日雇いで働く人たちへの影響は大きく、政府は収入減に配慮するよう事業者に要請。また、生活保護は連休前に繰り上げて支給するよう自治体に求めている。
交通機関は例年の大型連休より混雑しそうだ。JR旅客6社によると、26日~5月6日の新幹線と在来線の予約数は4月前半時点で前年比61%増。記録が残る97年以降で最も高い。ピークは下りが4月27日、上りは5月5日。主要航空12社の国内線の予約者数は昨年より2割多い。
海外旅行に行く人も増えそうだ。渡航先の安全情報を調べるには外務省の「海外安全ホームページ」があり、国や地域別で確認できる。同省の無料メールサービス「たびレジ」でも最新の情報を入手できる。家を長期間空ける場合、留守宅の防犯対策は必須だ。