高級ダウンジャケットで知られる「カナダグース」の偽物を本物であるかのように広告したなどとして、消費者庁は22日、東京都世田谷区の会社「CGJP」に注意を促し、消費者安全法に基づき社名を公表した。
同庁によると、同社は昨年11月、SNSなどでカナダグースの商品を掲載。「12万3800円のダウンジャケットが2万4700円」「未使用の正規品」などと広告したという。しかし、同庁がカナダグースの国内総代理店に確認したところ、CGJPは正規品を扱う業者ではなく、商品は偽物だった。ワッペンの一部の文字がなかったり、縫製が雑だったりしていたという。
同社は、同庁の調査後、今月5日までに、社名を「益天合同会社」に変更してサイトを運営し、販売を継続しているとみられ、同庁が注意を呼びかけている。同庁の担当者は「ウェブサイトに電話番号やメールアドレスが記載されていても、海外に転送されている場合もある。契約前に、電話をするなどして業者の存在を確認してほしい」と話した。全国の消費生活センターには2017年10月~今年1月、同社に関する相談が782件寄せられたという。(長谷文)