昨季限りで現役を引退したプロ野球・中日の岩瀬仁紀さん(44)が2日、名古屋市東区のナゴヤドームであったロッテとのオープン戦で引退試合に臨んだ。先発で登板し、打者1人を空振り三振に仕留め、左手を上げて声援に応えた。
通算1002試合登板、407セーブがともに歴代最多の岩瀬さんの先発登板は、公式戦が2000年の1試合のみで、計6度あったオープン戦でも12年が最後だった。この日は最速128キロを出し、4球目に得意のスライダーで三振。「自分の持ち味であるスライダーをどこかで投げようと思った。最後にうまく決められて良かった」と話した。
数々の厳しい場面を乗り越えてきた岩瀬さんは、「プロに入って初めて楽しい気持ちでマウンドに上がりました」。試合後のセレモニーでは、「これからはまったく自信のない『話』の方で(仕事をすることになり)、解説という立場になる。皆さん、かんでも許してください」とファンに語りかけていた。
3日のロッテ戦は、通算2045安打した荒木雅博2軍内野守備走塁コーチ(41)が引退試合として出場する。(上山浩也)