立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さん=山本和生撮影
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3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」です。男女格差が大きいとされる日本を、若い人たち、とりわけ女の子たちが、性別にとらわれず生きることができる社会に――。立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんは「『本・旅・人』で世界を広げて」と語ります。
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子連れ出勤が話題になった時、フェイスブックに次の投稿がありました。「夫が『こんなニュースがあるけど、おまえ、子どもを会社に連れて行けるか』と言った。『何言うてんねん。あんたが連れていくんやで』と返したら、驚愕(きょうがく)していた。まだまだ私は、だんなの教育がゼロや」と。
このやりとりが、日本の根強い性別役割分業の意識を象徴していますよね。「性別に関係なく同じように働き、家事も育児も介護もすべて分担するのが当然」という考え方が、グローバルでは標準です。
立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さん=山本和生撮影
世界経済フォーラムが発表する「ジェンダーギャップ指数」で、149カ国中110位。この結果が、日本社会のすべてを物語っています。育児でキャリアが分断され、女性の管理職や役員が極端に少ない。こういう現状は、世界の潮流から大きく離れています。
男女格差を解消しなかったら、…