タイ軍事政権のプラユット暫定首相が13日、東北部のコンケンとナコンラチャシマを訪れた。週末には北部のチェンライを訪問する予定だ。いずれも公務による視察という名目だが、東北部と北部は24日の総選挙で親軍政派が対立するタクシン元首相派の地盤。選挙戦最終盤での親軍政派への「てこ入れ」との見方がもっぱらだ。
プラユット氏は親軍政派の国民国家の力党の首相候補だが、現職の首相が政党の集会などで演説をすれば選挙法関連法に違反する恐れがあると指摘され、党の選挙運動への参加を見送っている。
一方で、国民国家の力党はタクシン派の地盤では苦戦を強いられているとの見方が強く、選挙最終盤で東北部と北部での運動に力を入れている。プラユット氏の視察先は党が最近、選挙集会などを実施した県とほぼ一致しており、「視察という形で有権者に姿を見せることで、党を支援する目的があるのは明らか」と政界筋はみる。
プラユット氏は13日、コンケ…