韓国の大韓航空は27日、株主総会を開き、同社を傘下におく財閥「韓進グループ」の趙亮鎬(チョヤンホ)会長の取締役への再任案を否決した。大韓航空は趙氏ら歴代の創業家トップによるワンマン経営で知られてきたが、株主からは経営からの「退場」を突きつけられた格好だ。ただ、趙氏は取締役でない会長にとどまるという。
趙氏はこの日で取締役の任期が切れ、株主総会で再任案が提出された。筆頭株主である国民年金や外国人株主が反対票を投じ、可決に必要な3分の2以上の同意が得られなかった。
趙氏は、2014年にナッツの出し方に激怒し、搭乗機を引き返させたとして罪に問われた大韓航空の趙顕娥(チョヒョナ)元副社長の父親。昨年には、妻の李明姫(イミョンヒ)氏や次女の趙顕旼(チョヒョンミン)・大韓航空前専務の「パワハラ」も問題化した。趙氏自身も、未上場の系列会社の株式を家族に指示して不正売買し、利益を得た容疑などで検察の捜査を受けたほか、一家で大韓航空の旅客機を使ってカバンなどを密輸していた事件も明らかになった。
株主総会では、株主から「『ナ…