韓国大統領府は29日、文在寅(ムンジェイン)大統領が4月10~11日に訪米し、トランプ米大統領と会談すると発表した。2月末のハノイでの2回目の米朝首脳会談が合意なしに終わって以降、初の会談となる。北朝鮮の非核化実現に向けてトランプ政権が制裁継続を強調し、文氏が早い時期の対話再開を掲げる中、足並みをそろえられるかが焦点となる。
韓国大統領府は「今回の会談では韓米の同盟関係を一層強化し、完全な非核化を通じた朝鮮半島の平和体制の構築のための両国間の協力方法を深く協議する予定だ」と述べた。
これに先立ち、韓国の康京和(カンギョンファ)外相は29日、ワシントンでポンペオ国務長官と会談する。韓国側は、2回目の米朝首脳会談が合意なしに終わった後も、北朝鮮に非核化を促すためには金剛山観光など南北経済協力事業の再開が必要との立場を崩していないが、米側の理解は得られていないとされる。
また、韓国国防省は29日、鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相が4月1日、米国のシャナハン国防長官代行とワシントンで初めて会談すると明らかにした。2回目の米朝首脳会談後の朝鮮半島情勢について意見を交わすほか、米韓が今月実施した新たな合同指揮所演習「同盟」を検証し、今後の合同演習のあり方を議論するという。(ソウル=武田肇)